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研究職に就きたい人がやるべき3つのこと

この記事では、企業の研究職に就く確率を上げる方法を3つご紹介します。

大学・大学院で研究をすると、企業でも研究を続けたいと思う人は多いと思います。

中には、絶対研究職に就きたい!と考えているかもしれません。

私は絶対研究職になるマン!でした(笑)

企業の研究職として採用されるためには、

企業が求めている技術や知識を見極め、それに対する回答をESや面接に盛り込むことが重要となります。

ここでは、研究職に就く確率を上げる3つの方法をご紹介します。

目次

化学系企業の技術職について 

企業の技術職には大きく分けて、研究職現場職の2種類に大別できます。

具体的な業務のイメージはこんな感じです。

研究職
  • 次世代の企業収益の柱となる研究の立ち上げ(コーポレート研究
  • 既存製品の改良開発、新規用途探索(開発研究
  • 委託分析業務、分析技術の改善、新規分析手法の探索(分析部門
現場職
  • 安全・安定的な既存製品の生産管理(製造スタッフ
  • 製造プラントの設計、効率化(プラントエンジニア

企業により異なるのは大前提ですが、

配属人員数は 現場職 >> 研究職

体感として、技術職の3割程度しか研究職になれない感じがします。

また、私の技術職同期の7割ぐらいが研究職希望な感じでした。

その時に思ったのが、やはり研究職は人気なんだな、、、と思った記憶です

研究職になるためやるべきこと

①IR情報の確認

有価証券報告書中期計画書を確認しましょう

企業は必ず年度末に「有価証券報告書」を発行し、

その一年で何を行ったか、収益はどうなったか、今後はどうするか、など企業自ら経営状況についてまとめた資料です

注目すべきは研究開発活動の項目です。

研究費はいくら使用したかどのような研究を行い、場合によっては進捗や今後の方針について記載されています。

また、「中期計画書」は企業ごとにおおよそ3年に1度、制定され

経営陣がどういった方針で会社を成長させていくかを株主に向けて提案する資料です。

当然、その中には、今後力を注ぎたい研究分野、技術領域が記載されているのでチェックしてみましょう

有価証券報告書の「研究開発活動」と中期計画書の今後の研究方針を確認したうえで

あなたの専門性との適合性や、活躍できる領域、身につけている技術があるかなどを判断してみましょう

ここで得た情報をESや研究概要書、面接等にうまく組み入れると

企業側にとっても技術マッチングが良いと判断されると思います。

②特許を確認

企業の研究成果は「特許」という形で最初に公開されます。

自社技術の特許性を確保し、事業を優位に進めるためです。

そのため、企業では論文よりも特許を書くことが圧倒的に多く、

特許の中にその企業の最新の研究情報が溢れています。

そこで、気になる企業があったら、あなたが取り組んでいる研究分野について特許検索をかけてみるとよいでしょう。

特許検索については特許プラットフォーム(J-PlatPat)がおすすめです。

特許情報プラットフォーム|J-PlatPat [JPP] (inpit.go.jp)

検索方法は簡単です。

下記の例を参考にしてみてください。

[簡易検索方法]

簡易検索

①「特許・実用新案」 にチェック

②「企業名」と「技術キーワード」を入れて検索

③気になる特許文献を選択し、「文献単位PDF」でDL

詳細検索

①HP上部「特許・実用新案」タブ →「特許・実用新案検索」を選択

②検索キーワードの検索項目を設定し検索

  「出願人/権利者/著者所属」を選択し、キーワード欄に「企業名」

  「要約/抄録」を選択し、キーワード欄に「技術キーワード」

③気になる特許文献を選択し、「文献単位PDF」でDL

技術キーワードには、具体的な研究内容を

技術キーワードの例

「ブロック共重合体」「金属錯体」「ペロブスカイト太陽電池」「mRNA」 など

企業名と技術キーワードを入力して、簡易検索だけでもかなりの数の特許が引っかかってくると思います。

特許文献の要約・課題を解決する背景・図表・実施例などを見てみて、

あなたの専門に近い研究内容が引っかかれば、かなりラッキーです

特許を出している=その分野の研究活動が盛ん

となりますので、ESや研究概要書、面接等に組み入れるととても良いと思います。

③主体的な卒論・修論研究を行う

研究職に就けるかどうかは、「就活中からある程度決まってくるんじゃないかな?」というのが私の考えです。

多くの企業を調べてみて思うのですが、大体の企業は「主体性」がある人を求めているように思います。

そりゃ企業的にも自分で考えて行動できる人が欲しいのは当たり前っちゃ当たり前なんですが…

研究活動でも当然、主体性は大事です。

幸運にも素晴らしい研究業績が出ている場合は、

面接の質疑で

「本研究において、あなたが自分自身で考えて行った部分はどこですが?」

「困難な課題に直面した時にどう対処しましたか?」

この2点が必ず聞かれます。

これ、主体性をアピールする絶好のチャンスでもありますし、

逆にあなたの日頃の研究に対する姿勢が見えてしまう質問です。

ここで、指導教官に言われてやりました…という雰囲気がにじみ出てしまうと、

かなりヤバいです。

日頃から自分自身で考えたり、難しい課題なら指導教官と密にディスカッションしたり

自信をもって答えられる回答を用意しておきましょう。

逆に、就活までに突出した成果は出ていない場合それ自体が主体性アピールのチャンスです。

研究に対する焦りは当然あるかと思いますが、

「現状の問題点/課題点の把握+仮説の設定」「今後の研究の進め方」などを冷静に分析し、語れることが大事です。

課題解決力や研究遂行力といった観点で研究職に向いているなという判断になりやすいです。

ですので、就職時期までに成果が出ていなくても全然OKです!

研究目的達成のために、解決すべき課題を整理し、今後何を行うか?を自分自身で考えたり、

指導教官と密にディスカッションを行ったりするなど

主体的に研究活動にあたることが、研究職への道を手繰り寄せるきっかけとなります。

【番外編】博士号取得

博士号を持っていれば、間違いなく研究職(コーポレート研究 or 開発研究)に就けます。

間違いなく100%です。

企業側の人事担当者は

博士号を持つ=その分野の専門家

という認識であなたを評価し、あなたが持っている専門知識が欲しいから採用するのです。

ただし、コーポレート研究の職に就けるかどうかはその時の企業側の事情によりますので運次第となります。

また、勤務先や研究内容もほぼ決まってしまうでしょう。

ただし、企業で研究職に就きたいという理由のみで

博士進学を考えるのはお勧めしません。(あまりないとおもいますが…)

博士3年間のモチベーション維持がとてもしんどいと思いますし(筆者の実体験)

現在の国内企業への就職の場合、給料の面でも昇給の面でも博士号を持つメリットは少ないので….(個人の意見)

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ここでは研究職に就く確率を上げる3つの方法をご紹介しました。

あなたの専門性と企業が求める技術のマッチング性を意識して就活準備を進めると良いと思います。

参考にしていただけたら幸いです。

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この記事を書いた人

大手化学メーカー勤務(研究職)/ 32歳
2022年8月より開始した『ケミ活』の運営者です。

化学業界に就職・転職を考えている人に向けた就活ヒントを、化学企業で働く人の副業ヒントを発信していく予定です。

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